グレート・デーンについて

古代エジプト古代ギリシア古代ローマでは、現在のグレート・デーンとよく似た犬が知られていたとする見解がある[9][10]。他にもグレート・デーンが、マスティフやアイリッシュ・ウルフハウンドの血統の中世のイノシシ狩猟犬から改良されたとする見解もある[9][11]。また、マスティフのような犬から改良されたグレート・デーンがアラン人によってドイツにもたらされたとする意見もある[12]。血統は400年以上続いており[10] 、ドイツ原産のブレンバイザー(en:Bullenbeisser)が直接の先祖で、現在の血統の40%程度を占めるかも知れない。1800年代ドイツでは「ドイツドッチェ」と呼ばれていた。

グレート・デーンという名前の起源は、18世紀にさかのぼる。フランスのビュフォン伯ジョルジュ=ルイ・ルクレル (en:Georges-Louis Leclerc, comte de Buffon) は、1749年から進化に関する大著「一般と個別の博物誌」の出版を始めた。彼が進化の例としてこの本に用いた大型の狩猟犬は、フランスでもドイツでもなく、デンマークで探し出した犬だった。これが最初に"le Grand Danois" - デンマークの大きな(犬)- と名付けられた犬である。その後、百科事典編纂者であったウィリアム・スメリー(en:William_Smellie)によってこの本が英訳された際に、"Great Dane"の訳語が与えられることになる。それ以来イングランドでは、この犬のことを「デンマークの犬(Danish dog)」と呼ぶようになった